性行為中にコンドームが外れたかもしれない、または装着が正しくなかった可能性がある場合、妊娠のリスクを正確に把握し、迅速に対応することが重要です。本記事では確率を用いた話をしますが、行為中にコンドームが外れて正しく避妊が行われていなかった場合、妊娠の可能性はどのタイミングでもあります。妊娠を望まない方は、確率の高い低いではなく、必ず適切な対処を行いましょう。
本記事では、年齢別の妊娠確率や排卵日との関係、避妊に失敗したときに確認すべきポイント、アフターピルの効果と服用タイミングについてわかりやすく解説します。

ゴム(コンドーム)が外れた場合の妊娠確率

コンドームが途中で外れた、または膣内に残った場合、避妊効果が不完全となり、妊娠の可能性が生じます。特に、排卵日付近の性交であった場合は受精の可能性が高まるため、注意が必要です。
注意点は「排卵日ではなさそうだから大丈夫」と楽観視はせず、排卵日は月経周期に基づく推定日のため、実際の排卵タイミングには個人差があります。排卵予定日から数日ずれて排卵が起こることもあるため、排卵日予測を過信しすぎないようにしましょう。
以下では、排卵日付近の性行為を想定した妊娠の確率を年齢別に示したうえで、排卵日以外で妊娠が起こる可能性にも簡単に触れています。いずれもあくまで統計的な目安であり、確実な避妊を望む場合は適切な対処が必要です。
20代の場合:25〜30%
20代の女性は、妊娠率がもっとも高い年齢層にあたります。特に排卵日付近の性行為でコンドームが外れ、膣内に精液が漏れた可能性がある場合、妊娠が成立する確率は約25〜30%とされています。
この数値は、1回の排卵周期あたりの自然妊娠率に基づくもので、排卵日の前後2〜3日以内が最も妊娠しやすいとされます。一方で、排卵日から大きく外れたタイミングでも、精子が3〜5日ほど生存する可能性があるため、完全に妊娠の可能性がゼロになるわけではありません。
排卵日であるかに関わらず、避妊に失敗したと感じた場合は、妊娠の可能性を考慮し、早めにアフターピルの検討や医師への相談を行うことが大切です。
30代前半の場合:25〜30%
30代前半の女性も妊娠率は比較的高く、排卵日付近に避妊に失敗した場合の妊娠確率は20代と同程度の25〜30%程度とされています。この年代では多くの女性が妊娠・出産を計画する時期にあり、生殖機能もおおむね安定しています。
ただし、20代と比べると卵子の質や排卵の安定性には徐々に変化が出てくる時期でもあり、妊娠率に個人差が生じやすくなります。排卵日を外した日であっても、精子の生存期間(3〜5日)や排卵日の予測誤差を考えると、一定の妊娠リスクがある点に注意が必要です。
コンドームが外れたタイミングや体調に不安がある場合は、早めに産婦人科への相談や緊急避妊薬の検討を行うことが推奨されます。
30代後半の場合:約18%
30代後半になると、妊娠の確率は徐々に低下し、排卵日付近に性行為を行った場合でも妊娠率は約18%前後とされています。これは自然妊娠の統計データに基づくものです。
とはいえ、避妊に失敗した場合には依然として妊娠の可能性がある水準であり、排卵日を狙った性交でなくても、数日程度のずれがあれば受精の成立は十分に起こりえます。また、ストレスや睡眠不足、ホルモンバランスの乱れなどによって排卵日が前後することもあるため、「日にちがズレているから大丈夫」とは言い切れません。
少しでも不安がある場合は、自己判断せずに医師に相談し、必要に応じて緊急避妊や経過観察を行うことが重要です。
40代の場合約1〜5%
40代になると妊娠率は大きく低下し、排卵日付近であっても妊娠の成立率は約1〜5%程度とされています。加齢に伴って卵子の質が低下し、排卵の頻度や着床率も下がるため、妊娠に至る可能性は著しく減少します。
ただし、「妊娠しにくい=妊娠しない」ではありません。実際に40代で妊娠するケースもあり、避妊に失敗した際のリスクがゼロになることはありません。また、閉経が近づく時期は排卵の予測が難しくなるため、妊娠の可能性を過小評価しないことが重要です。
不安がある場合は、年齢に関係なく医師の判断を仰ぐことが望ましく、緊急避妊薬の適用なども早期に検討する必要があります。
ゴム(コンドーム)を正常に着用していた場合の妊娠確率
コンドームは正しく使用すれば高い避妊効果が期待できる方法のひとつでが、それでも避妊失敗率は約2%前後とされています。低い数値ではある一方、100組のカップルが1年間にわたって適切にコンドームを使用しても、うち2組ほどは妊娠する可能性があるということです。
ただし、これはあくまで「完璧に使用した場合」の数値です。現実には、装着ミスや使用中のズレ、破損、着用タイミングの遅れ(性交開始後に装着)などが生じやすく、その場合は避妊失敗率が約13〜15%にまで上昇するというデータもあります。
妊娠を確実に避けたい場合は、コンドームの正しい使用方法を確認するとともに、不安がある際は他の避妊手段との併用や、緊急避妊の検討も重要です。
低用量ピルを服用していたときにゴムが外れた場合の妊娠確率
低用量ピルを正しく服用している場合、排卵が抑制されるため、避妊効果は非常に高いとされています。コンドームが外れたとしても、ピルの服用状況が適切であれば妊娠の確率は1%未満とされています。
ピルの避妊失敗率は、理想的な使用(毎日同じ時間に服用、飲み忘れなし)の場合で約0.3%、一般的な使用(多少の飲み忘れや時間のズレを含む)で約9%と報告されています。したがって、ピルとコンドームを併用していた場合、コンドームが外れてもピルによる避妊効果がしっかり機能していれば、妊娠リスクは極めて低く抑えられます。
ただし、ピルの服用状況に不安がある場合(飲み忘れや服用時間のばらつきがある場合)は、妊娠の可能性がゼロとは言えません。心配な場合は、医師に相談し、必要に応じて緊急避妊薬の検討を行うことが安心につながります。
ゴムが着いていたか外れていたか分からないときに確認したいこと
性行為後にコンドームの状態が不明な場合は、妊娠や感染症のリスクを想定して冷静に状況を確認することが重要です。まずは以下の点をチェックしましょう。
- コンドームが陰茎に残っているか(着用されたままか)
- 膣内にコンドームが残っていないか(抜けていないか)
- 使用済みのコンドームに破れや漏れがないか
- 着用のタイミングが適切だったか(性交開始前に装着したか)
- 精液が外に漏れていないか(腟周辺に付着していないか)
これらの確認ができない、またはひとつでも不安な要素がある場合は、性行為後72時間以内にアフターピルを検討することが推奨されます。時間が経つほど避妊効果は下がるため、できるだけ早く婦人科やオンライン診療で医師に相談することが望まれます。
不安な場合は72時間以内にクリニックに受診しよう

性行為中にコンドームが外れたかもしれない、あるいは破損・着用ミスの可能性があると感じた場合は、早めに婦人科やオンラインクリニックを受診することが重要です。妊娠を防ぐためには、性行為後72時間以内にアフターピルを服用する必要があるため、時間を置かずに行動することが求められます。
緊急避妊薬にはいくつかの種類がありますが、処方には医師の判断が必要となります。近年はオンライン診療でもアフターピルの処方が可能になっており、来院が難しい場合でも迅速に対応しやすい環境が整っています。
72時間を過ぎると選択肢が限られてくるため、不安がある場合は自己判断を避け、できるだけ早く医療機関へ相談することが大切です。
72時間以内にアフターピルを服用した際の避妊確率
アフターピル(緊急避妊薬)は、排卵の抑制や受精・着床の防止を目的として使用される薬で、性行為後に服用することで妊娠の成立を防ぐ効果が期待できます。72時間以内に服用した場合の避妊成功率は約80〜85%とされており、できるだけ早く服用するほど成功率は高まると報告されています。
代表的なアフターピルである「レボノルゲストレル錠」は、日本国内でも広く使用されており、性行為から12時間以内の服用では90%以上の成功率が期待されます。一方で、72時間を超えてからの服用では効果が大きく低下するため、迅速な判断が重要です。
避妊効果を確実にするには、服用後も体調の変化や出血の有無を確認し、不安があれば再度受診することが勧められます。
アフターピルの投薬ならDMMオンラインクリニック

避妊に不安がある場合、時間との勝負になるのが緊急避妊です。アフターピルは72時間以内の服用が推奨されており、できるだけ早く処方を受けることが妊娠回避の鍵となります。
DMMオンラインクリニックでは、スマートフォンから診察を受け、最短当日中にアフターピルの処方と発送が可能です。24時間対応のため、平日・休日を問わずいつでも相談しやすく、薬は自宅へ迅速に届けられるため、来院の手間なく対処できるのが特長です。
不安な状況をそのままにせず、早めに専門医に相談することで、的確な判断と安心につながります。オンラインでの診療を活用し、速やかな対応を検討してください。