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ストレスで首がカサカサするときの原因や症状・対処法を解説

首がカサカサすると時の原因

「最近、首のカサカサがひどい……」

「カサカサするのは、ストレスが増えたのが原因なのかな……」

ストレスは身体の内外にさまざまな不調を引き起こし、皮膚も例外ではありません。

とくに首はほかの皮膚に比べて薄くデリケートなため、ストレスによる肌トラブルが起きやすい部位です。

本記事では、ストレスが原因で首がカサカサする理由症状効果的な対処法について詳しく解説します。

ご覧いただくことで肌の健康を取り戻し、快適な毎日を過ごすためのヒントを得られるかもしれません。

ぜひ最後まで読んでください。

この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)

1995年長崎大学医学部卒業。亀田総合病院臨床研修後、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、米国カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より現職。

目次

首の皮膚の特徴

まずは首の皮膚について理解しましょう。

首の皮膚の特徴を知ると、トラブルの原因も判別しやすくなります。

具体的には、次の5つです。

それぞれ詳しくみていきましょう。

皮脂腺が少ない

首は体の中でも皮脂腺が少ない部位であるため、ほかの部位に比べて皮脂分泌が少ないです。

そのため、皮脂膜が十分に作られません

皮脂膜は肌を保護し、水分の蒸発を防ぐ役割を持っています。

首ではその機能がほかの部位より十分働かないため、乾燥しやすいという特徴があります。

首の乾燥のしやすさには、皮脂腺が少ないことが関係していると把握しましょう。

皮膚が薄い

首の皮膚は顔に比べて薄く、皮膚が持つ防御機能(バリア機能)が弱い部分です。

そのため、次のような外部刺激に敏感で、ダメージを受けやすくなります。

  • 紫外線
  • 乾燥した空気
  • 冷風など

また、首は皮脂腺が少ないため、外部刺激に対して潤いを補う力も低いです。

そのため、乾燥やかゆみが起こってしまいます。

皮膚の薄さゆえに、首は外部刺激が加わりやすいと知っておきましょう。

常に外気にさらされている

首は常に外気にさらされています。

なぜなら、服で覆われることが少ないからです。

ほとんどの時間で外気にさらされているため、季節や天候によって紫外線や乾燥、冷風などの環境的な影響を直接受けやすいです。

実際、乾燥しやすい冬にタートルネックなどを着用するのは、寒さだけでなく首を外気から守るのにも役立っています

このように、首は外気にさらされる時間が長いという特徴をもっています。

よく動かしている

首は日常生活の中で頻繁に動く部位です。

うなずいたり振り向いたりと常に動きをともないます。

このような日常的な動作は首の肌に負担をかけ、皮膚が引っ張られたり摩擦を受けたりすることで皮膚トラブルが起こりやすくなります

このように、知らないうちによく動かしているのが首の特徴です。

衣類との摩擦が起きやすい

首は襟元やスカーフなどの衣類と接触する頻度が高い部位です。

とくに化繊の衣類やタイトな襟元の服を着用することで、首の皮膚に摩擦が加わり、炎症や乾燥を引き起こすことがあります。

冬などの寒い時期には、首に巻く衣類を着用することが増える分、摩擦が増えるので、首の皮膚にダメージが加わりやすいです。

首は衣類との摩擦が起きやすいという特徴を覚えておきましょう。

ストレスが原因で首がカサカサする理由

ストレスはさまざまなメカニズムで肌に悪影響を及ぼします。

ここでは、ストレスによって首がカサカサする原因を、その仕組みも踏まえて3つ解説します。

具体的には次のとおりです。

ストレスが原因で首がカサカサする理由

それぞれの原因と仕組みを、詳しくみていきましょう。

ホルモンバランスの乱れ

ストレスが原因で首がカサカサする理由の一つは、ホルモンバランスの乱れです。

身体がストレスを感じると、体内でコルチゾールというホルモンの分泌が増加します。

コルチゾールは肌のバリア機能を低下させるため、肌荒れしやすくなります。

また、ストレスを感じると女性ホルモンであるエストロゲンが減少しますが、これも首のカサカサの原因です。

エストロゲンは肌の潤いを保つためのコラーゲンやヒアルロン酸を生成しているため、分泌が減少すると潤いが維持できません。

これらホルモンバランスの乱れにともなって自律神経が乱れることも、首のカサカサの原因になります。

自律神経の乱れによって血流が滞り、肌への栄養や酸素の供給が不足します。

このようなホルモンバランスの乱れが重なって、首周りの肌が乾燥し、カサカサやかゆみが生じるのです。

冷え

ストレスにともなう首の冷えが、首をカサカサする原因になります。

ストレスは身体を緊張させて血行を悪くし、冷えを引き起こします。

とくに首は体の中でも冷えやすい部位の一つです。

血行が悪くなると、肌への栄養や酸素の供給が滞り、代謝も低下します。

その結果、肌の新陳代謝が鈍くなり、古い角質が溜まりやすくなります。

これが首がカサカサする理由です。

また、冷えは肌の保湿機能も低下させるため、乾燥を助長し、症状を悪化させる可能性があります。

冷えは首のカサカサに直結しており、注意が必要です。

バリア機能の低下

肌のバリア機能の低下は、ストレスにより首がカサカサする原因の一つです。

健康な肌には、外部からの刺激や乾燥から守るバリア機能があります。

しかしストレスが続くと、このバリア機能が低下して肌の水分保持力が弱まり、外部からの刺激に敏感になります。

とくに首は日常的に衣類との摩擦や外気にさらされやすいため、バリア機能の低下が顕著に現れやすい部位です。

カサカサした肌は、さらなる刺激や乾燥を招くという、悪循環に陥ります。

このようにストレスがバリア機能の低下を引き起こすと、首のカサカサにつながります。

ストレスが原因で起こる肌トラブル

ストレスは以下のような肌トラブルを引き起こします。

上記の疾患は、適切なケアを行わないと慢性化する可能性があります。

それぞれどういった肌トラブルなのか、具体的に解説していきます。

アトピー性皮膚炎

ストレスはアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があります。

アトピー性皮膚炎とは、遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合って発症する慢性的な皮膚疾患です。

赤いブツブツやカサカサとした乾燥にかゆみをともない、皮膚がむけて、かさぶたができます

とくに首周りは汗をかきやすく、衣類との摩擦も多いため、症状が出やすい部位です。

掻きむしることで症状がさらに悪化する悪循環に陥りやすいため、アトピー性皮膚炎の方はストレスを避ける必要があります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎はストレスにより悪化し、肌トラブルが起こることがあります。

脂漏性皮膚炎は脂漏性湿疹とも呼ばれ、皮脂の分泌が多い部位に発生しやすい炎症性の皮膚疾患です。

ストレスは皮脂の分泌を促進する働きがあります。

そのため、脂漏性皮膚炎が生じた部位で皮脂の分泌が増えると悪化する可能性が高いです。

症状としては首の付け根など、皮脂が溜まりやすい部分に赤みやかゆみ、フケのような白い粉ふきが現れます

ストレスが増えると脂漏性皮膚炎が悪化する可能性があることを押さえておきましょう。

蕁麻疹

ストレスが原因で起こる肌トラブルとして、蕁麻疹があります。

蕁麻疹とは、皮膚に赤みを帯びた膨らみ(膨疹)が現れる疾患で、ストレスによる自律神経の乱れやホルモンバランスの変化が引き金となって現れます。

首周りに現れると、衣類との摩擦で症状が悪化しやすく、不快感も強くなるため注意が必要です。

蕁麻疹は一時的に現れては消える特徴がありますが、ストレスが続くと慢性化する可能性もあります。

このように蕁麻疹はストレスと密接な関係がある肌トラブルです。

尋常性ざ瘡(ニキビ)

首がカサカサしているにもかかわらずストレスにともなってニキビができるのは、尋常性ざ瘡、いわゆるニキビが原因かもしれません。

ニキビは過剰な皮脂が毛穴につまってできる疾患です。

乾燥している肌は、不足した水分を補おうと皮脂を過剰に分泌することがあり、それがつまることで生じます。

これはストレスによるバリア機能の低下で乾燥が生じるのにともない、現れることが多いです。

さらに、ストレスは免疫機能を低下させて皮膚のトラブルに対する抵抗力を弱めるため、ニキビがなかなか治らないという悪循環が生じます。

ニキビはストレスによって生じる肌トラブルであることを覚えておきましょう。

乾燥性皮膚炎

ストレスが原因で起こる肌トラブルの一つには、乾燥性皮膚炎があります。

乾燥性皮膚炎は、肌の乾燥が原因で起こる炎症性の皮膚疾患です。

ストレスは肌の保湿機能を低下させ、乾燥性皮膚炎を悪化させます。

症状としては、首周りの肌がカサカサし、赤みやかゆみをともなうことが特徴です。

冬季や乾燥した環境で悪化しやすく、ストレスによる睡眠不足や不規則な生活も症状を悪化させる要因となります。

ストレスとともに赤みやかゆみをともなって首がカサカサする場合は、乾燥性皮膚炎を疑いましょう。

首のカサカサがひどいときの対処法

ご自身で対処していても首の症状が改善しない、もしくはより悪化する場合は、皮膚科の受診を検討する必要があります。

しかし、首のカサカサの改善には生活習慣の見直しや日頃から正しいスキンケアを行うことも大切です。

ここでは、セルフケアのポイントを6つ解説します。

これらを一つずつ取り入れることで、首のカサカサは改善がみられやすいと思います。

それではみていきましょう。

ゴシゴシ洗いすぎない

首はゴシゴシと洗いすぎないようにしましょう。

首の皮膚は薄くて繊細なため、強くこすると刺激になり、カサカサを悪化させる可能性があります。

洗顔料は泡立てて優しく馴染ませ、ぬるま湯でやさしく洗い流すのが理想的です。

また、洗顔の回数も1日2回程度に抑えましょう。

洗いすぎは肌の自然な油分まで奪ってしまい、かえって乾燥を招きます。

肌に優しい成分の洗顔料を選び、肌本来の保護機能を損なわないよう心がけましょう。

保湿する

カサカサした首の肌には、十分な保湿ケアが欠かせません。

洗顔後は化粧水で肌を整え、美容液や乳液、クリームで水分を閉じ込めるのが大切です。

保湿成分としては、セラミドやヒアルロン酸、スクワランなどが含まれる製品を選ぶことがおすすめです。

とくに就寝前のケアは重要で、夜間の乾燥から肌を守ります

また、首専用のクリームを使用すると、よりピンポイントでケアができます。

こまめな保湿を心がけましょう。

紫外線対策をする

首のカサカサのセルフケアとして、紫外線対策を行ってください。

紫外線を浴びた肌は水分が蒸発し、乾燥します。

ストレスでバリア機能が弱まっている首に紫外線があたると、さらなる皮膚トラブルの原因となります。

紫外線対策としての日焼け止めは顔だけでなく、首にも塗りましょう

皮膚トラブルがあり日焼け止めを使えない場合は、タートルネックやストールで物理的に紫外線をカットします。

日差しの強い日中はできるだけ外に出ないよう気をつけて、紫外線対策を徹底しましょう。

入浴はぬるめのお湯に短時間

首のカサカサ対策のために、入浴はぬるめのお湯に短時間で済ませましょう。

熱いお湯での長時間の入浴は、肌の潤いを奪い、カサカサを悪化させます。

理想的な湯温は38〜40℃程度のぬるめのお湯で、入浴時間は10〜15分程度に抑えましょう。

また、ナイロンタオルやスポンジの使用は肌への刺激になるため避け、手で優しく洗う方法がおすすめです。

入浴後はすぐに保湿ケアを行い、肌が温まっているうちに保湿成分を浸透させることで、より保湿重視なケアができます。

首のスキンケアのために、入浴時も対策を意識してみてください。

室内の湿度を40〜60%に保つ

乾燥した室内環境は、首の乾燥を悪化させる要因です。

理想的な室内湿度は40〜60%とされているため、部屋の湿度をその範囲に維持することで肌の乾燥を防ぎましょう。

加湿器の使用が最も効果的ですが、濡れたタオルを干したり、観葉植物を置いたりするのも良い方法です。

特に冬季や空調を使用する環境では注意が必要です。

また、定期的に換気を行い、空気の質も保つことで、より快適な肌環境を作ることができるでしょう。

衣類や寝具の素材に注意する

首周りに着用する衣類の素材も、カサカサ肌に影響を与えるため注意して使用しましょう。

化学繊維は肌を刺激し、汗を吸収しにくいため、症状を悪化させる可能性があります。

代わりに、通気性が良く肌触りの優しい素材の衣類を選びましょう。

ただし天然素材であっても、ウールや麻は人によって刺激が強いことがあります。

肌に直接触れる衣類は綿素材がおすすめです。

とくにタートルネックやハイネックは首周りに刺激が強いので、着るときは素材を良く確認しましょう。

これら衣類の洗濯時は、肌に優しい洗剤を使用し、十分にすすぐことも大切です。

普段から使用する衣類や寝具にも目を向けることで、首のカサカサは改善が図りやすくなります。

皮膚科を受診する目安

次のような場合は医師による診察が必要ですので、我慢せずに皮膚科を受診してください。

  • セルフケアを続けて2週間程度経過しても症状が改善しない場合
  • かゆみや痛みが強く日常生活に支障をきたす場合

また、症状が急激に悪化したり、発熱や全身の倦怠感をともなったりする場合は、炎症が強く起きているためすぐに皮膚科を受診しましょう。

皮膚科では、症状に応じた適切な治療法やお薬の処方を受けられます。医師のアドバイスを受けることで、精神的な不安もやわらぐでしょう。

DMMオンラインクリニックでストレスによる首のカサカサのサポートを

ストレスによる首のカサカサは、適切なケアと生活習慣の改善で軽減できる可能性があります。

具体的には、次のとおりです。

  • 優しい洗顔
  • 十分な保湿
  • 適切な入浴方法
  • 室内環境の調整
  • 衣類の選び方

同時に、ストレス管理も忘れずに行いましょう。

肌トラブルはストレスに合併した疾患が隠れている可能性があるため、症状が長引く場合や、炎症が強い場合は皮膚科の受診がおすすめです。

DMMオンラインクリニックでは、医薬品を用いたメディカルスキンケア診療を行っています。

肌トラブルの原因をふまえて症状や体質に合った治療を受けられます。

首がカサカサしていてセルフケアをしても良くならない場合は、無理をせずDMMオンラインクリニックまでお気軽にご相談ください。

【参考文献】

首の皮膚の特徴|メディプラス乾燥予防研究所

ストレスによる肌荒れ|シオノギヘルスケア ヒフシルワカル

皮膚の性状|厚生労働省

脂漏性皮膚炎はこんな病気|恩賜財団済生会

皮膚科Q&A じんましんってどんな病気ですか|日本皮膚科学会

蕁麻疹の種類とその特徴|ヒフのコトサイト田辺三菱製薬

乾燥肌の日常生活の注意点は?|ひまわり医院

ヒロクリニック形成外科・皮膚科による乾燥肌治療|ヒロクリニック

皮膚科へ行く目安|ヒフのコトサイト 田辺三菱製薬

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