避妊目的でよく使用される低用量ピル。しかし、避妊効果がないとも耳にします。それは、正しい使い方ができていない可能性があるかもれません。低用量ピルは、正しい服用タイミングを理解すれば、日々の生活を快適に過ごすことが可能です。
この記事では、低用量ピルの正しい服用方法と確実な避妊効果について解説します。また、自宅で受診・低用量ピルの処方を受けられるオンライン診療についてもご紹介します。
この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学医学部卒業。亀田総合病院臨床研修後、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、米国カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より現職。
低用量ピルとは?
そもそも低用量ピルとはなにか。
低用量ピルとは、女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンとプロゲステロンを組み合わせて作られた錠剤です。避妊効果だけでなく、生理のタイミング調整、PMS(月経前症候群)や生理不順改善にも使用されています。
避妊効果は、コンドームが98%、アフターピルは性交渉後72時間以内の内服で約80〜90%に対し、「低用量ピルは99.7%」と非常に高い避妊効果があります。
なぜ避妊効果があるのか。
理由を簡潔に言うならば、低用量ピルは「身体に妊娠していると騙す」効果があります。それにより下記の作用が起きます。
- 排卵も抑制
- 精子が子宮内に侵入することを防ぐ
- 受精卵が子宮内膜への着床を防ぐ
これにより100%に近い避妊効果が得られます。
また、下記の病気のリスクが下がると言われています。
- 子宮内膜がん
- 卵巣がん
- 大腸がん
- 結腸がん
リスクは下がりますが、絶対ならないとは限らないため定期的な検診をお勧めします。
低用量ピルは副作用もある
前述したとおり、低用量ピルは強制的に「身体に妊娠したと騙す」作用があります。
そのため、一時的にホルモンバランスが崩れ、下記のような副作用が現れることがあります。
- 吐き気
- 頭痛
- 不正出血
- 乳房痛
ほとんどの方は、低用量ピルによるホルモンバランスに身体が慣れれば、収まります。しかし、特に注意が必要な副作用として「深部静脈血栓症」があるので、定期的な受診が大切です。
なぜ避妊効果がないと言われている?
低用量ピルは避妊効果がないと耳にしますが、正しく服用すれば100%に近い避妊効果があります。なぜ、避妊効果が発揮されないケースがあるのか解説します。
飲み忘れ
低用量ピルは、飲み忘れがない前提で効果が持続・発揮されます。2日以上飲み忘れると効果は低下します。
1日の飲み忘れでは避妊効果は大きく落ちませんが、本来の避妊効果は発揮されないでしょう。
効果が十分に吸収されてなかった
低用量ピルのホルモンバランスに身体が慣れるまで、副作用として吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が生じます。
服用してすぐ嘔吐や下痢をした場合、低用量ピルの成分が十分に吸収されないまま体外に排出された可能性が高いです。
服用後2時間以上での嘔吐は、低用量ピルの効果が吸収されていると報告されています。
飲み合わせの問題
他剤との飲み合わせによっては、低用量ピルの効果が抑制されます。下記の薬を服用している場合は注意が必要です。
- ペニシリン系
- テトラサイクリン系
- 抗てんかん薬(抗てんかん薬の作用が低下することもある)
- アセトアミノフェン(カロナール)
低用量ピルをすでに服用している方、他剤を服用しており低用量ピルの服用を検討している方は専門医や薬剤師に相談してから服用してください。
超低用量ピルで代用した
ピルにはさまざまな種類があります。その中でも避妊効果があると間違われやすいのが「超低用量ピル」。
低用量ピルとの違いはエストロゲンの量です。
エストロゲンの量が0.05mgより少ないのが「低用量ピル」、0.03mgより少ないのが「超低用量ピル」です。
超低用量ピルは主に子宮内膜症や月経困難症の治療に使われ、避妊効果はないです。
1シート目で避妊なしに性行為をした
低用量ピルで避妊効果を得るためには、最低でも7日間連続で服用することが重要です。
しかし、避妊効果が得られるまで個人差はあるので、確実な避妊を望むならば専門医に相談することをお勧めします。
また、低用量ピルを服用しているからといって、コンドームなしの性交渉は危険です。
コンドームなしの性交渉は子宮頸がんのリスクを高めます。
子宮頸がんの殆どは性交渉などのウイルス感染によって引き起こされるため、避妊をしていても性交渉でのコンドームの着用をお勧めします。
偽物を使用した
低用量ピルの原則、医師の処方箋が必要です。
しかし、金銭的負担を軽減するため通販や輸入品など低価格で手に入る低用量ピルは要注意です。安価で入手できるのは魅力的ですが、偽物や不純物が混ざっているケースもあり、実際は避妊効果がない粗悪品の可能性が高いです。
必ず、専門医による診察・処方を受けてください。
低用量ピルの正しい服用方法と避妊効果はいつから?
低用量ピルは、「Day1スタート」と「Sundayスタート」という始め方があります。どちらかの服用開始タイミングや個人差によって避妊効果が得られるタイミングも異なります。
Day1スタートの場合
Day1スタートは、生理が始まった1日目から低用量ピルの服用を開始します。ここで言う生理1日目とは、生理が確認できて「24時間以内」です。
この内服方法は、服用初日から避妊効果が発揮されます。
初日に飲み始められなくても、生理5日目までに飲み始められれば避妊効果を維持できます。しかし、7日連続で飲むまでコンドームによる避妊をお勧めします。
Sundayスタートの場合
Sundayスタートは、日曜日に服用を開始する方法です。生理が始まった週の日曜日から服用を始めます。
こちらも服用開始して7日目には避妊効果が発揮されるので、それまではコンドームなど避妊を徹底してください。
週末に生理が被らないようにするメリットがあり、土日休みの方は生理を気にせず休日を楽しめます。
休薬期間も効果は持続
低用量ピルの服用により止めた卵巣の働きを正常に保つために休薬期間があります。しかし、低用量ピルを飲み忘れることなく服用できれば、休薬期間も避妊効果は持続します。
休薬期間明けは最も低用量ピルの飲み忘れが多いため、注意が必要です。
同じ時間に服用することも大切
低用量ピルは、同じ時間に飲むことが大切です。
これは、効果を一定に保つだけでなく、飲み忘れの防止になります。
また、飲み忘れをした場合、その時間経過で対処法が変わるため対処方法を見極めやすいメリットもあります。
避妊に失敗したらアフターピルの服用を
もし避妊がうまくいかなかった場合や避妊せず性交渉をした場合は、緊急避妊薬の服用となります。
性交渉後72時間以内の内服で、約80〜90%の確率で妊娠を予防できます。
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避妊目的の受診・低用量ピルの処方はオンライン診療で
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【参考文献】
・低用量ピルの避妊効果はどれくらい?避妊に失敗するのはどんなとき?|ルナレディースクリニック
・低用量ピルに避妊効果はないの?避妊効果を上げる服用方法や失敗の原因について解説|SOKUYAKUメディカルコラム