女性が、性行為後に発熱するのは、何らかの異常のサインかもしれません。感染症やアレルギー反応、ホルモンバランスの変化など、さまざまな要因が関係している可能性があります。場合によっては、即刻対応しなければ手遅れになる場合もあるため、正しい知識を身につけることが重要です。
本記事では、発熱の原因や注意すべき症状、効果的な対処法について詳しく解説します。また、人目を気にせず気軽に自宅で相談できる受診方法も紹介します。
この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学医学部卒業。亀田総合病院臨床研修後、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、米国カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より現職。
性行為後に発熱するのはなぜ?考えられる原因
性行為後に発熱する原因はさまざまですが、主に下記のような要因が考えられます。
- 感染症
- アレルギー
- ホルモン変化
- 疲労
原因を正しく理解し、適切な対処をすることが重要です。一つずつ解説していきます。
性感染症や膀胱炎などの感染症による発熱
性行為をきっかけに細菌やウイルスに感染すると、発熱することがあります。特に、性感染症(クラミジア・淋病・ヘルペス・HIVなど)や膀胱炎は、発熱を伴うことが多いため注意が必要です。
精液アレルギーやコンドームの素材によるアレルギー反応
性行為後に発熱が生じたとき、精液アレルギーやコンドームの素材(ラテックス)に対するアレルギー反応かもしれません。
発熱以外にも、性行為後に陰部のかゆみや赤み、腫れが生じる場合は、アレルギーの可能性が考えられます。特に、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあるため、症状が悪化する前に早めに医療機関を受診しましょう。
ホルモン変化
性行為後に発熱がみられる原因のひとつとして、ホルモンバランスの変化が考えられます。
特に女性は、性行為によってエストロゲンやオキシトシンなどのホルモンが分泌されやすくなり、自律神経に影響を与えることがあります。この自律神経の乱れにより、体温調節機能が一時的に不安定になり、微熱や火照りを感じる場合があります。
排卵期や生理前後などホルモンが変動しやすい時期は、より影響を受けやすくなるため注意が必要です。
疲労
性行為は心身にある程度のエネルギーを要する行為です。特に睡眠不足やストレスが溜まっているときには、行為後に強い疲労を感じることがあります。
この疲労が蓄積されると、免疫力が一時的に低下し、発熱などの体調不良を引き起こすことがあります。
軽い風邪のような症状や、だるさを伴う発熱が見られる場合は、からだが「休息を求めているサイン」と捉えて、無理をせずにしっかりと休むことが大切です。
こんな症状がある場合は要注意!病院に行くべきケース

性行為後の発熱が一時的なものではなく、ほかの症状を伴う場合は注意が必要です。特に高
熱が続く、下腹部の痛みがある、性器に異常があるといった症状は、性感染症や膀胱炎など
の可能性が考えられます。
これから紹介する症状がある場合は、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。
高熱が続く・悪寒がある
38℃以上の高熱が続く、もしくは悪寒を感じる場合、からだが病原菌と闘っているサインかもしれません。
発熱が長引く場合は放置せず、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。
下腹部痛や排尿時の痛みがある
下腹部の鈍い痛みや排尿時の痛みを伴う発熱は、膀胱炎や腎盂腎炎の可能性があります。膀
胱炎は放置すると腎臓にまで炎症が広がり、高熱や激しい痛みを引き起こすことがありま
す。
排尿時に違和感を感じたり、尿の色や匂いに異常がある場合は、早めに医療機関を受診
し、適切な治療を受けることが大切です。
性器に異常(かゆみ・腫れ・おりものの異変)がある
性行為後に発熱とともに性器のかゆみ、赤み、腫れがある場合は、性感染症の疑いがあります。
特に、おりものの量が増えたり、色や匂いに変化がある場合は、クラミジアやカンジダ症、細菌性膣炎などの可能性があります。こうした症状がある場合は、早めに医師に相談し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
発熱に加えて、下腹部痛や排尿時の痛み、性器の異常などがある場合は性感染症や膀胱炎の可能性があります。これらの症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
特に注意したい性感染症
性行為が原因で、特に注意したい主な性感染症であるクラミジア、淋病、性器ヘルペス、HIV感染症(エイズ)の症状と潜伏期間について、解説します。
クラミジア
- 潜伏期間: 1~3週間
- 症状:
男性: 排尿時の痛みや尿道からの透明または乳白色の分泌物が見られる。約半数の男性は無症状
女性: 痛みやかゆみ、おりものの増加などの症状が現れることがあるが、70〜80%の女性は自覚症状はない。感染が進行すると子宮頸管炎や不妊の原因となることがあります。
淋病
- 潜伏期間: 2~7日
- 症状:
男性: 尿道から黄白色の膿が見られ、強い尿道痛が生じることがあります。
女性: おりものの増加や子宮頚管炎として発症し、放置すると不妊につながることもあります。
性器ヘルペス
- 潜伏期間: 2~10日
- 症状:
男性: 性器や肛門に痛みやかゆみを伴う1〜2ミリの水疱や潰瘍ができる。
女性: 大陰唇や小陰唇から膣前庭部、会陰部にかけて痛みやかゆみを伴う水疱や潰瘍ができることがあります。
HIV感染症(エイズ)
- 潜伏期間: 14日前後
- 症状:HIVに感染すると①感染初期②無症候期③エイズ発症期の経過を辿ります。
感染初期には下記のようなインフルエンザ様症状が見られ、その後無症候期に入ります。
- 発熱
- 倦怠感
- 食欲不振
- 咽頭痛
- 咳
- 下痢
無症候期は数年〜10年以上続く人もいます。そのため、お薬を自己中断する人も多く見られます。その場合、急激に症状が進行し、最悪の場合感染したウイルスや細菌に脳が侵食され、脳炎を合併し、命に関わる恐れがあります。
性行為後の発熱への対処法と予防策

性行為後の発熱が軽度であれば、過度に心配する必要はありません。しかし、無症状の性感染病が潜んでいる可能性もあるため、少しでも体調に異変を感じたら受診をお勧めします。
また、適切なケアを行うことで、症状の悪化を防ぐことができ、予防策を講じることで、発熱のリスクを減らすことも可能です。
まずは安静にして様子を見る
発熱を感じたら、まずは無理をせずに安静にしましょう。体温の上昇は、からだがウイルスや細菌と戦っているサインかもしれません。しっかりと休息をとり、体力の回復を図ることが大切です。
水分補給と体温管理を心がける
発熱の時は体内の水分が失われやすいため、こまめに水分補給を行いましょう。特に、発汗が多い場合は電解質を含む飲料を摂取すると良いでしょう。
また、体温調節を行い、必要に応じて冷却シートや薄着を活用して快適な温度を保つことが大切です。
避妊具の使用や衛生管理を徹底する
性感染症や膀胱炎のリスクを低減するためには、避妊具の使用が有効です。コンドームを正しく使用することで、細菌やウイルスの侵入を防ぐことができます。
また、性行為前後のシャワーやトイレの利用も感染リスクを減らすために役立ちます。
予防のための定期的な健康診断
定期的な健康診断を受けることで、感染症やその他の疾患を早期に発見することができます。婦人科検診や性感染症検査を定期的に受けることで、リスクを最小限に抑える予防行動を行いましょう。
発熱が軽度で、他に症状がなければあれば安静にして経過を見守り、適切な水分補給や体温管理を行うことが大切です。
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【参考文献】
・感染症情報|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html
・性交後、急な発熱・熱が続く・倦怠感|KARADA内科クリニック性病専門サイト
https://sti-check.com/symptoms/symptoms09/
・医療関連情報|CRC