「食べ過ぎてしまう」「ダイエット中なのに食欲が抑えられない」そんな悩みを抱える方に注目されているのが漢方薬です。漢方には、ホルモンバランスを整えたり、自律神経を調整したりすることで食欲をコントロールする効果が期待できます。
本記事では、食欲を抑える原因やメカニズム、代表的な漢方薬を紹介します。また、自宅で受診・漢方薬の処方が受けられるDMMオンラインクリニックについても詳しく解説します。
この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学医学部卒業。亀田総合病院臨床研修後、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、米国カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より現職。
食欲を抑えられない原因は?
食欲を抑えられない背景には、「ストレス」や「ホルモンバランスの乱れ」「睡眠不足」が関係しています。特に、現代社会では過剰なストレスが原因で食欲がコントロールできなくなることも。ここでは、主な原因を解説します。
ストレス
ストレスを感じると、脳内で「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールの増加により、食欲が刺激され、特に甘いものや脂っこい食べ物が欲しくなります。
これがストレスによる過食のメカニズムです。ストレスを軽減し、自律神経を整えることが食欲コントロールの鍵となります。
ホルモンバランス
ホルモンバランスが乱れると、食欲を調整する「レプチン」や「グレリン」というホルモンの分泌が変化します。特に、女性は生理周期や更年期の影響でホルモンバランスが変動しやすく、それに伴い食欲も増加しやすい傾向があります。
睡眠不足
漢方では健康なからだに必要な要素は「気」「血」「水」の3つであると言われてます。このうち生命エネルギーである「気」を補うのは「睡眠と食事」だけ。
そのため、睡眠不足になると、からだは足りない分を食事で補おうとするため、睡眠不足が食欲増加に影響します。
質の良い睡眠を確保することが重要です。
食欲を抑える漢方の効果とメカニズム
漢方薬には、食欲を抑えるさまざまな作用があります。単に空腹感を抑えるだけでなく、自律神経やホルモンバランスを整え、代謝を促進することで、総合的に食欲をコントロールします。
漢方が食欲に作用する仕組みとは?
漢方は、西洋医学のように直接的に食欲を抑制するのではなく、からだ全体のバランスを整えることで結果的に食欲を調整します。
漢方が目指すのは「無理なく適切な食欲を維持すること」です。
自律神経やホルモンバランスを整える働き
漢方には、自律神経を安定させたり、ホルモン分泌を整えたりする作用があるものもあります。ストレスが原因の食欲増加や、ホルモンの影響による食欲の乱れには、漢方が有効です。
代謝を上げて脂肪燃焼を促進する漢方も
一部の漢方には、体内の代謝を上げ、脂肪燃焼を促進する効果があるものもあります。代謝が向上することで、食べすぎてもエネルギーとして消費しやすくなり、太りにくい体質へと導いてくれます。
食欲を抑える代表的な漢方薬とその特徴
漢方の種類は、多種多様です。ここでは、食欲を抑える効果が期待できる代表的な漢方薬を紹介します。
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):脂肪燃焼+食欲抑制
防風通聖散は、代謝を促進し、脂肪燃焼を助ける漢方薬です。また、便秘改善効果もあり、腸内環境を整えることで間食を減らす効果も期待できます。
防己黄耆湯(ぼういおうぎとう):むくみ改善+食欲抑制
防已黄耆湯は、水分代謝を促進することで、むくみを改善し、食欲を抑える効果があります。特に水太りしやすい方に向いています。
大柴胡湯(だいさいことう):ストレスによる過食を抑える
大柴胡湯は、ストレスによる暴飲暴食を防ぐ効果が期待できます。ストレスによる過食が原因で太りやすい方におすすめです。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):ストレス性の食欲増加に
半夏厚朴湯は、ストレスで胃腸が弱り、食欲が増すタイプの方に向いています。自律神経を整え、イライラによる食欲増加を抑えます。
漢方を活用した食欲抑制の注意点

漢方もお薬です。そのため、副作用や服用する際の注意点があります。
漢方は即効性がある?飲み始めてからの効果の目安
漢方薬は即効性はありません。
効果を実感するまでに1ヶ月以上かかることが一般的なため、継続して服用することが重要です。また、漢方の種類によっては「食前30分前」の服用もあるため注意が必要です。
副作用はある?
漢方薬にも副作用があります。たとえば、防風通聖散はお腹がゆるくなることがあるため、体質に合わない場合は注意が必要です。下記は食欲を抑える効果がある漢方の副作用です。
漢方名 | 主な副作用 |
---|---|
防風通聖散 | 発赤・発疹、かゆみ、腹痛、発汗、めまい、肝機能障害 |
防已黄耆湯 | 発赤・発疹、かゆみ、胃部不快感、肝機能障害 |
大柴胡湯 | 発赤・発疹、かゆみ、下痢、腹痛、肝機能障害 |
半夏厚朴湯 | 発赤・発疹、かゆみ |
これらの副作用が生じた場合は、すぐに服用を中止してください。
市販と処方の違い|どこで買うべき?
市販の漢方薬と医師による処方の違いは、「体質に合った選び方」ができるかどうかです。医師の診断を受けることで、より効果的な漢方を選ぶことができます。
また、費用を抑えようとネット通販での購入は、粗悪品や偽物の可能性が高いです。安いからと、安易に購入しないようにしましょう。
漢方の効果をさらに発揮する生活習慣のコツ

漢方薬の効果を最大限に引き出すためには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。食事や運動、ストレス管理などを意識することで、より効果的に食欲をコントロールできます。
ここでは、漢方の効果を高める生活習慣のポイントを紹介します。
食事習慣の見直し
漢方の効果を高めるには、食事の内容やリズムを整えることが大切です。
例えば、血糖値の急上昇を防ぐために、白米よりも玄米や雑穀米を選ぶ、食物繊維が豊富な野菜を最初に食べるなどの工夫をするとよいでしょう。また、朝・昼・晩の3食を規則正しく摂ることで、食欲を安定させることができます。
運動の組み合わせでより効果的に
運動は代謝を上げ、脂肪燃焼を促進するだけでなく、食欲を適切にコントロールする助けにもなります。特にウォーキングやヨガなどの軽い運動は、自律神経を整え、過剰な食欲を抑える効果が期待できます。また、筋トレを取り入れることで基礎代謝が向上し、太りにくい体質へと導くことができます。
ストレスを溜め込まない
ストレスは食欲を増進させる要因の一つです。仕事や人間関係のストレスを溜め込まないように、リラックスする時間を意識的に作ることが大切です。趣味の時間を持つ、アロマや音楽で気分転換する、質の良い睡眠をとるなど、自分に合ったストレス解消法を取り入れましょう。
特に、睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンのバランスを崩すため、十分な睡眠時間を確保することが重要です。
漢方薬とこれらの生活習慣を組み合わせることで、無理なく食欲を抑え、健康的なからだ作りを目指すことができます。
食欲を抑える漢方を試したい方へ|DMMオンラインクリニックで手軽に処方!

「自分に合う漢方がわからない」「受診する時間がない」とお悩み方には、「DMMオンラインクリニック」がお勧めです。DMMオンラインクリニックでは、自宅にいながらスマホで漢方相談が可能です。
DMMオンラインクリニックの受診は簡単!
DMMオンラインクリニックでの診察の流れはとても簡単です。
- 公式サイトで診察予約を行います。
- スマホやパソコンで医師の診察を受けます。
- 診察後、必要に応じて処方薬が自宅に配送されます。
これにより、時間や場所を選ばずに診察を受けることが可能になります。
「病院に行く時間がない」「対面診察が恥ずかしい」と感じる方は、オンライン診療を活用するのも一つの方法です。スマホから簡単に受診できるDMMオンラインクリニックなら、医師の診察からお薬の処方まで自宅で完結できます。
食欲抑制に効果的な漢方薬を医師が体質に合わせて処方
オンライン診療のため、画面越しに専門の医師が受けられ、あなたの体質に合った漢方を選んでくれます。
最短当日発送!自宅に直接届くから続けやすい
診察後に処方も受けられるだけではなく、最短当日で漢方が発送されます。もしくは、近くの薬局で受け取ることも可能なため、仕事帰りにも受け取り、すぐに始められます。
人に知られずに漢方を受け取り可能!プライバシーも安心
オンライン診療なら、プライバシーを守りながら漢方を受け取れます。
いつでも診察料0円!
DMMオンラインクリニックは、初診・再診ともになんと診察料0円。費用はお薬代のみのため、受診料が気になる方にもお勧めです。
漢方で食欲を抑えたい人はDMMオンラインクリニックに相談!

無理に食欲を抑えてしまうことは、逆にストレスを溜め込み、過食が悪化する恐れがあります。そんなときは、漢方で食欲を無理なく抑えてみるのがいいかもしれません。
DMMオンラインクリニックなら、スマホやタブレットがあれば24時間「いつでも」「どこでも」受診が可能です。無理なく食欲を抑えたい方は、DMMオンラインクリニックを活用して、漢方治療を始めてみましょう。
【参考文献】
・食欲が止まらないのはなぜ?原因と食欲を抑えるツボなど5つの対処法
その他不調|養命酒
https://www.yomeishu.co.jp/health/4122
・ヘルスケア製品情報サイト|ツムラ
https://www.tsumura.co.jp/brand
・薬剤師が解説】食欲を抑える漢方|漢方のメリット・デメリット、症状別のおすすめも紹介!|くすりの窓口https://www.kusurinomadoguchi.com/column/articles/suppresses-appetite-chinese-medicine#:~:text=%E9%A3%9F%E6%AC%B2%E3%82%92%E6%8A%91%E3%81%88%E3%82%8B%E6%BC%A2%E6%96%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6,-%E8%96%AC%E5%89%A4%E5%B8%AB&text=%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6,%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%8C%E6%9C%9F%E5%BE%85%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
・エビデンスによる漢方の再構築: メタボリックシンドロームに対する防風通聖散の有効性の検討.日置 智津子, 荒井 勝彦, 高士 将典, 新井 信, 医療薬学, 2008年 34 巻 6 号 513-521
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjphcs/34/6/34_6_513/_pdf
・ 内臓肥満型糖尿病患者に対する防已黄耆湯の効果, 吉田 麻美, 高松 順太, 吉田 滋, 北岡 治子, 増井 義一, 大澤 仲昭, 1998 年 49 巻 2 号 p. 249-256
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed1982/49/2/49_2_249/_pdf/-char/ja